

桜堤を守る「NPO法人幸手権現堂桜堤保存会」の理事長 川又 貢さんにあじさいまつりに向けての活動についてお話を伺いました。
権現堂と言えば、“桜”。毎年多くのお客様にお越しいただき賑わう堤ですが、桜の季節をすぎてしまうと近所の人がたまにお散歩に来る程度。急に寂しくなってしまいます。
そこで、保存会では桜以外の季節にも堤を楽しんでいただく為に他の花を植えることにしたそうです。今では、あじさいも知られていますが、最初は“向日葵”を植えました。ご存知でしたか?しかし、堤には、平地が少なく向日葵を楽しむには場所不足、また土も固く向日葵には向いていなかったと言う事で2年間で断念しました。
そして次に植えられたのが“あじさい”です。
あいたスペースに何気なく植えた3本のあじさいからはじまり、現在では80種類7,000株に増え、“あじさいの名所”と言えるほどの風景となりました。
植えられているあじさいは、カタツムリが似合いそうな紫の見慣れたものから、「これもあじさいなの?」と驚くようなものまであります。
ここまであじさいを増やしていくのには、保存会の方々の努力がありました。
「次の世代にこの風景を残したい。」と言う気持ちから結成された保存会ですが、会員のほとんどが花には知識がなかったとのこと。あじさいは、意外に手がかかるそうで手入れの仕方、剪定、さし木の方法等、本を買って勉強をしました。剪定場所によっては、あじさいをダメにしてしまう事もあるようです。
権現堂のあじさいは数を増やしていく為に、一度家でさし木をして育てます。2年程育てりっぱになったら堤に戻します。これを繰り返し、現在の7,000株にまで増えました。

今年も、「第6回あじさいまつり」が6月3日〜7月2日まで開催されます。
川又さんに取材をした5月22日は、桜の消毒が行われていました。桜が病気にならない為に年に3回ほど行われる大切な作業です。また、あじさいまつりに向けて、草むしりやゴミひろいも行われています。川又さんによるとこの草むしりがとても大変な作業だそうで、これを怠るとあじさいが雑草に埋もれてしまいます。
季節の花々を堤で観賞できるのも、保存会の皆さんのこうした日々の努力のおかげなのですね。
お花見というとお天気の良い日に楽しみたいもので、普通は雨が降るとがっかりしてしまいます。しかし、あじさいは雨のしずくが似合います。もちろんお天気の良い日のあじさい観賞も楽しいですが、雨にぬれて更に色味を増すあじさいを見ると、雨で得した気分になるかもしれません。是非、傘をさしながら権現堂堤のあじさいをお楽しみください。また、七変化と呼ばれる由縁である、青から赤紫への“変化”もみものです。
あじさいまつり最終日には、剪定したあじさいを無料で差し上げています。これは、あじさい観賞に訪れたお客様から保存会へ希望があった為はじまったサービスです。毎年多くの方々がこの日を楽しみに訪れてくださいます。お目当てのあじさいの前に列ができるほどです。
剪定は来年のあじさいの事を考えながら、保存会の会員が行っています。少人数で対応する為、多少お待ちいただく事があるかと思いますが、是非、最終日にも足をお運びください。前もってお目当てのあじさいを探しておくといいかもしれません。